デジタル大辞泉 「高麗錦」の意味・読み・例文・類語 こま‐にしき【高=麗錦/×狛錦】 [名]高麗の国から渡来した錦。また、高麗ふうの錦。袋・紐ひもや畳のへりなどに用いた。[枕]高麗の錦で作った紐の意から「紐」にかかる。「―紐解き開けし君ならなくに」〈万・二四〇五〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「高麗錦」の意味・読み・例文・類語 こま‐にしき【高麗錦・狛錦】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 古く、高句麗(こうくり)から渡来した錦。また、高麗風の錦のこともいう。多く、紐(ひも)や剣を入れる袋、畳の縁(へり)などに用いた。[初出の実例]「住吉(すみのえ)の 遠里小野の ま榛(はり)もち にほしし衣に 狛錦(こまにしき) 紐に縫ひつけ」(出典:万葉集(8C後)一六・三七九一)[ 2 ] 枕 高麗製の錦で作った紐というところから、「ひも」にかかる。[初出の実例]「狛錦(こまにしき)紐解き交し天人の妻問ふ夕ぞわれも偲はむ」(出典:万葉集(8C後)一〇・二〇九〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例