魔よけ(読み)まよけ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鬼魔,疫病神などに襲われるのを防ぐ呪法。その事例は世界の各地にみられ,魔物の種類に応じ,さまざまな方法がある。日本では神仏護符によるものが最も一般的であるが,そのほかにも,節分の夜ひいらぎの葉といわしの頭を焦がしたものを門口に差すとか,事八日 (ことようか) に軒先に目籠を掲げるなど,多くの習俗があり,また呪術師などの祈祷によることもある。ヨーロッパ諸国でも魔よけの呪法は広く行われており,ことに社会的混乱の続いた 16世紀に盛んであった。こうもりの血で書かれたパッサウの護符や,絞首刑に用いられた縄の切れ端,やぎのひげなどを兵士が携行したのはその顕著な例である。また,北部ルソンのカリンガ族では,死体を求めて墓地をうろつく食屍鬼を除くため,オレンジの葉などを墓の上に置き,西アフリカのベテ族では,病魔を払うためテテグバと呼ぶ護符や呪薬を用いるなど,その例は枚挙にいとまがない。

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