魚味始(読み)まなはじめ

改訂新版 世界大百科事典 「魚味始」の意味・わかりやすい解説

魚味始 (まなはじめ)

真菜始,真魚始とも書き,魚味の祝とも,略して魚味ともいう。マは美称,ナは魚の意。平安朝の宮廷貴族社会で行われた通過儀礼の一つで,小児に初めて魚鳥の肉などの動物性食品を与える儀式をいう。誕生後20ヵ月というのが一応の標準だったらしいが,実際には11ヵ月,13ヵ月,15ヵ月,19ヵ月,25ヵ月などいろいろで,数え年3歳という例もみられる。魚としては鯛が用いられた。1人が小児を抱きかかえ,別の役がまず鯛を含ませ,次に御飯,次に漬汁,あるいは焼鯛1箸,次に雉(きじ)を1箸,次に御飯を汁物に漬けたもの2箸などの例がみられる。この儀のあと祝宴が設けられ,それぞれに禄を賜った。漢文体の公卿日記にはときどきみられるが,文学作品にはあまりみられない。後には101日,または110日,あるいは120日目の〈箸立(はしだて)〉〈喰初(くいぞめ)〉の祝儀がこれに相当する。
食初め
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