鮎川浦(読み)あゆかわうら

日本歴史地名大系 「鮎川浦」の解説

鮎川浦
あゆかわうら

[現在地名]福井市鮎川町

日本海に面する漁村で、東側に丹生山地が迫る海岸段丘下に位置し、北は南菅生みなみすごう浦に至る。「吾妻鏡」建久二年(一一九一)六月二三日条に「前摂政家領越前国鮎川庄申濫行輩事」とある鮎川庄の地にあたるが、鮎川庄は建長五年(一二五三)一〇月二一日付の近衛家所領目録(近衛家文書)にも高陽院領内に「越前国鮎河庄長範」とあって、前摂政家領、すなわち藤原頼通の宇治殿領から藤原忠実の近衛家に伝来した荘園であったことが知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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