知恵蔵 「鳥取・青谷上寺地遺跡」の解説 鳥取・青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡 長さ7.2m以上の望楼の柱などとされる建材が2006年11月に確認され、さらに脚光を浴びている鳥取市の大規模な弥生時代の集落遺跡。2世紀ごろ(弥生後期)の杉の建材で、直径17cmで2カ所に方形の木組み用らしい穴が開けられている。同遺跡からは殺傷跡のあるものを含む弥生人骨92体や脳の一部、中国製品を含む約250点の鉄器、中国の「貨泉(かせん)」をはじめとする青銅製品、絹製品、卜骨(ぼっこつ)、精巧な木製品、護岸のような施設跡などが発見されている。一部の人骨は韓国南部出土の人骨との共通性が指摘され、日本海を越えた交流などが次第に解き明かされつつある。 (天野幸弘 朝日新聞記者 / 2008年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by