鳥羽新田村(読み)とばしんでんむら

日本歴史地名大系 「鳥羽新田村」の解説

鳥羽新田村
とばしんでんむら

[現在地名]明石市鳥羽・沢野さわの一―二丁目・明南町めいなんちよう一―三丁目

山陽道沿いに開発された村で、南および東は鳥羽村・藤江ふじえ村。野々上組に所属。明石藩主松平信之が歴代藩主の事業を継承し、万治三年(一六六〇)鳥羽村の有力者一二名を移住させ一七町歩余を開いたことに始まる(明石名勝古事談)。元禄年間(一六八八―一七〇四)の「采邑私記」では鳥羽村のうち新田村二二八石余、新開地のため加役なしと記載。天保郷帳では高二四五石余。当村は印南野いなみの台地東端にあたり土質は砂礫層であったため、開村当初より度々旱魃に見舞われた。寛文一一年(一六七一)林崎はやしざき掘割から水を引く工事の願いが村民より出され、藩主松平信之は家臣祝段兵衛に命じ工事に着工、完成させたという(鳥羽新田掘割)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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