鳴門辺集(読み)なるとべしゆう

日本歴史地名大系 「鳴門辺集」の解説

鳴門辺集
なるとべしゆう

一冊 著者未詳

別称 戸辺集・鳴門戸辺集・鳴門辺集記

成立 寛政七年

写本 鳴門市(慶応二年写)ほか

解説 撫養地方の地誌。寛政元年の幕府巡見使の案内を勤めた人物が事前に調査した資料をもとに、撫養二四ヵ村浦に巡見使の通船筋にあたる北灘八ヵ村を加えた三二ヵ村について、各村の成立ち、神社仏閣所在など地誌全般を記す。著者は未詳であるが、序文で巡見使の案内役を二度勤めたことが述べられていることや、本文中の敬語用法からみて、撫養近在の庄屋クラスの人物によって書かれたものと推測される。原本は現存せず、五冊の類本が確認されている。

活字本鳴門市史」下巻別冊

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報