精選版 日本国語大辞典 「鷹羽」の意味・読み・例文・類語
たか‐の‐は【鷹羽】
- 〘 名詞 〙
- ① 鷹の尾の羽。矢羽に用いる。
- [初出の実例]「納鷹羽麻利箭五十隻」(出典:正倉院文書‐天平勝宝八歳(756)六月二一日・東大寺献物帳)
- 「鷹の羽にてはいだりける的矢」(出典:平家物語(13C前)四)
- ② 紋所の名。鷹の羽をかたどったもの。丸に違い鷹の羽、井上鷹の羽、並び鷹の羽、抱き鷹の羽など。
- 丸に違い鷹の羽@並び鷹の羽@井上鷹の羽@抱き鷹の羽
- [初出の実例]「鷹(タカ)の羽(ハ)の旗一流指し揚て」(出典:太平記(14C後)一四)
- ③ ななめに荒い筋を入れて焼いたかまぼこ。
- [初出の実例]「鷹の羽といふは 杉板にかまぼこつけ、あひにあらめを入、に候て、はなし、すぢかひにきりて、鷹はのごとくみゆるやうにあはせて置候也」(出典:料理物語(1643)一六)
- ④ 魚「たかのはだい(鷹羽鯛)」の異名。
- [初出の実例]「れうさし白膾、刺し身、牛舌魚、鷹羽魚(たかのは)、小鱸鰐水母に」(出典:謡曲・河水(1541頃))
- ⑤ 鑢目(やすりめ)の一つ。鷹の羽のような筋目を入れたもの。