黄疸に対する治療(内視鏡的滅黄術)

内科学 第10版の解説

黄疸に対する治療(内視鏡的滅黄術)(内視鏡的インターベンション)

(5)黄疸に対する治療(内視鏡的減黄術)
 内視鏡的胆管ドレナージ術(endoscopic biliary drainage:EBD)は,閉塞性黄疸の際に内視鏡的に乳頭部を介して,胆管内にドレナージチューブを留置する方法で,これにより胆汁うっ滞を解除する.手術治療やPTBDに比べて低侵襲であり,胆道ドレナージの第一選択となる場合が多い.EBDには,胆管内に挿入した細く長いチューブを経鼻的に外瘻化する内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術と,胆管にステントを留置して内瘻化する内視鏡的逆行性胆管ドレナージ術がある.
a.内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(endoscopic nasobiliary drainage:ENBD)
 ERCPに続いて細径のドレナージチューブを胆管内に挿入し,鼻腔からチューブを出して胆汁の流出路を確保する方法である.体外にチューブが出ているため邪魔になるが,繰り返し造影したり胆管洗浄が行えるというメリットがあり,術前精査や急性閉塞性化膿性胆管炎などの際に短期的に用いられる.
b.内視鏡的逆行性胆管ドレナージ術(endoscopic retrograde biliary drainage:ERBD(海外ではEBD))
 胆管の狭窄部に,プラスチックステントやメタリックステントを留置して,胆汁の流出路を確保する方法である.邪魔になるチューブがなく高いQOLが得られ,長期間の留置が可能であるため,切除不能の膵・胆道系悪性腫瘍や良性の胆道狭窄などに用いられる.プラスチックステントは開存期間が短いものの,安価であり抜去や再挿入が容易である.一方,メタリックステントは大口径が得られるものの,高価であるうえ抜去や再挿入は困難である.[矢作直久]
■文献
日本胃癌学会編:胃癌治療ガイドライン(医師用),2010年10月改訂第3版,金原出版,東京,2010.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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