日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄菌毛」の意味・わかりやすい解説 黄菌毛おうきんもう 腋毛(えきもう)(わきの下の毛)まれに陰毛に生ずる疾患で、毛幹を中心として、鞘(さや)状に黄褐色ときに黒色物質が固着する。原因は、コリネバクテリウムCorynebacterium tenuis(またはノカルジアNocardia tenuis)の寄生による。この原因菌についてはかつて真菌(カビ)と考えられていたが、現在では細菌の一種とされている。多汗症や不衛生な人、ことに青年に好発し、しばしば再発する。皮膚の衛生に注意し、毛を剃(そ)ってせっけんで洗い、2%サリチル酸アルコールなどを用いると容易に治る。[野波英一郎] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例