衛生(読み)エイセイ

精選版 日本国語大辞典 「衛生」の意味・読み・例文・類語

えい‐せいヱイ‥【衛生】

  1. 〘 名詞 〙 ( 生命をまもる意 )
  2. 健康を保ち、病気の予防、治癒をはかること。
    1. [初出の実例]「炎皇徳与日星明、後世叨叨云衛生」(出典:羅山先生詩集(1662)六七)
    2. 「衛生(エイセイ)の為にとて、人々群集(むれつど)ふわけにてはあらじ」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一一)
    3. [その他の文献]〔荘子‐庚桑楚〕
  3. 公共施設の清掃などを業とする人。
    1. [初出の実例]「『衛生』と称する市役所市内大掃除人夫」(出典:貧民窟探検記(1906)〈木工冠者〉八)

衛生の語誌

生命を守るという意味の「衛生」は漢籍に見え、日本でもその例を近世以降見出せるが、明治初期に英語 hygiology の訳語に当てられたこと、さらに明治九年(一八七六)、内務省に設けられた国民の病気予防のための行政機関名として「衛生局」を用いたことが、この語のその後の普及に大きく寄与したと考えられる。→「けんぜん(健全)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「衛生」の読み・字形・画数・意味

【衛生】えい(ゑい)せい

養生。健康・長寿をはかること。晋・陶潜〔形影神、影、形に答ふ〕詩 存生、言ふべからず 衞生、(つね)に拙なるにしむ

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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