日本歴史地名大系 「黒ビンガ・黒ガンマク」の解説 黒ビンガ・黒ガンマクくろびんが・くろがんまく 富山県:総論黒部峡谷黒ビンガ・黒ガンマク黒部峡谷上廊下(かみのろうか)左岸の黒々とした大岩壁。薬師(やくし)岳北の間(ま)山(二五八五・二メートル)東側直下に上(かみ)の黒ビンガ、越中沢(えつちゆうざわ)岳(二五九一・四メートル)から東に派出した木挽(こびき)山(二三〇一・一メートル)の南側に下の黒ビンガがある。ビンガは廊下とともに信州の猟師が使用する呼称であったらしく、菱壁の訛ったものであろう。黒ガンマクは多数の越中古絵図の中(なか)ノ谷とヌクイ谷との間に記され、寛文六年(一六六六)の立山ざら越之図(山岸家蔵)にもすでに記載されているが、ガンマクは岩幕で、幕のごとく立ちはだかった岩壁の意であろう。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by