黒札(読み)くろふだ

精選版 日本国語大辞典 「黒札」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ふだ【黒札】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 黒塗りの板に白字で書いた表札や看板。
    1. [初出の実例]「上の方に呉服太物現金懸値なし、浜松屋幸兵衛といふ黒札(クロフダ)」(出典歌舞伎青砥稿花紅彩画(白浪五人男)(1862)三幕)
  3. 賭博用カルタの裏を黒く塗ってあるもの。
    1. [初出の実例]「黒札(クロフダ)をも見貫(ぬく)此伯父の目を抜いて」(出典:浄瑠璃猿丸太夫鹿巻毫(1736)二)
  4. 江戸の神田和泉橋の旗本能勢家から出した呪禁の札。狐憑(きつねつき)を落とすのに霊験があるという。
    1. [初出の実例]「黒札の礼には馬鹿な顔で来る」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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