霊験(読み)れいげん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

霊験
れいげん

祈願,信仰に対して与えられる不可思議な感応あるいは利益。呪術は人々が霊験を希求するところに生れたもので,霊験記の類は,世界各地の諸民族の説話口碑のなかに広く見出すことができる。

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デジタル大辞泉の解説

れい‐げん【霊験】

《「れいけん」とも》人の祈請に応じて神仏などが示す霊妙不可思議な力の現れ。利益(りやく)。「霊験あらたか」

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世界大百科事典 第2版の解説

れいげん【霊験】

神仏などの超自然的存在が人間の求めに応じてその力を発揮し,ふしぎな現象を出現させること。奇跡とほぼ同じ意味をもつが,奇跡がキリスト教的世界で使用されることが多いのに対し,日本では霊験と称されることが一般的である。霊験は人々の多様な願いによってさまざまな形をとって現れるが,全体としては現世利益(げんぜりやく)に中心がおかれており,人々の求める内容によって,平穏無事な日常生活を維持し,より高レベルの生活をめざす場合と,現実に起こった不幸や災厄を回復させる場合とに分けることができ,前者は予防・事前の請願,後者を対病・事後の請願と称することができる。

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大辞林 第三版の解説

れいげん【霊験】

〔「れいけん」とも〕
神仏が示す不思議な感応や利益りやく。験げん。利生りしよう。 「 -あらたかな観音様」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

霊験
れいげん

「れいけん」ともいう。神仏に祈請したり、あるいは経典を受持(じゅじ)・読誦(どくじゅ)したりすることによって得られる、人知を超えた不思議なしるし・効験のことをいう。人間の真摯(しんし)な祈りは、かならずその祈りの対象に通ずるという考え方は、中国や日本において広く受け入れられているが、その起源は、古く『易』(咸卦(かんか))の感応(かんのう)思想にさかのぼることができる。古来、中国ではさまざまな霊験を記録した霊験記・感応伝が数多く編まれており、古くは南斉王(おうえん)の『冥祥記(めいしょうき)』、太原(たいげん)王延秀(えんしゅう)の『感応伝』、陶淵明(とうえんめい)の『捜神録(そうじんろく)』などがあり、唐の道宣(どうせん)の『集神州三宝感通録(じゅうじんしゅうさんぼうかんつうろく)』は、後漢(ごかん)から唐初に至る600年の間の仏教上の神異霊験の事跡を多数集録している。わが国でもこの影響下に、平安前期に『日本国現報善悪霊異記(りょういき)』(略称『日本霊異記』)がつくられ、その後、『大日本国法華験記(ほっけげんき)』『春日権現(かすがごんげん)霊験記』『地蔵菩薩(じぞうぼさつ)霊験記』など多くの霊験記がつくられるに至った。また、平安時代以降、霊験を期待して加持祈祷(かじきとう)が流行し、この祈祷行者を験者(げんじゃ)とよぶようになった。[藤井教公]

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精選版 日本国語大辞典の解説

れい‐げん【霊験】

〘名〙 (「れいけん」とも)
① 神仏の通力に現われる霊妙な験(しるし)。神仏の不可思議な感応。祈願に対して現われる効験。利益(りやく)。利生(りしょう)
※霊異記(810‐824)下「貴きかな、榎本の氏、深信功を積み、一乗の経を写す。護法神衛りて、火に霊験を呈す」 〔荊州記〕
※今昔(1120頃か)一三「国々に行き所々の霊験に参て、行ひけり」

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