龍村平蔵(読み)タツムラ ヘイゾウ

20世紀日本人名事典 「龍村平蔵」の解説

龍村 平蔵(1代目)
タツムラ ヘイゾウ

明治〜昭和期の織物作家・研究家 龍村織物美術研究所所長。



生年
明治9年11月14日(1876年)

没年
昭和37(1962)年4月11日

出生地
大阪・船場

主な受賞名〔年〕
世界手工業博覧会金賞(第1回・ベルリン)〔昭和13年〕,野間賞(美術奨励賞 第3回)〔昭和18年〕,日本芸術院賞恩賜賞〔昭和31年〕,紫綬褒章〔昭和33年〕

経歴
大阪の富豪辰村惣兵衛の嫡孫。17歳の時家を出て呉服行商、西陣で仕入れ見習いをしながら、西陣織、博多織を研究。明治38年龍村製織所を西陣に設立、高浪織、ゴブラン織、綾浪織など美術織物を制作し、また古代織物の研究、正倉院古代裂(ぎれ)や名物裂復元に努めた。大正4年農商務省に初めて出品し1等賞を得る。昭和6年より文展工芸部門審査員をつとめ、帝展にも作品を発表、また海外にも多数出品した。13年には龍村織物美術研究所を設立。同年ベルリンの第1回世界手工業博覧会で金賞を受け、31年日本芸術院恩賜賞、33年紫綬褒章を受賞。芸術として評価される織物の礎を築いた。主な作品に「漢羅楽浪壁掛」「金唐革大唐花帯地」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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