龍王岳(読み)りゆうおうだけ

日本歴史地名大系 「龍王岳」の解説

龍王岳
りゆうおうだけ

浄土じようど山の一角にそそり立ち、標高二八七二メートル。浄土山と対照的に峨々たる岩峰。寛文六年(一六六六)立山ざら越之図(山岸家蔵)竜王ヶ嶽と記載されている。天和三年(一六八三)の大淀三千風の「立山路往」に「竜王ケ嶽は明神遊覧の阡にひとし」とある。弘化二年(一八四五)の大塚敬業の「登立山記」中、浄土山からの眺望を記述して「近クニ聳ユルハ蟻峰タリ、龍嶽タリ」とあり、龍嶽とは龍王岳のことであろう。「三州地理志稿」に「刈込池、龍王嶽ノ麓ニアリ」と記される。刈込かりこめ池は古来竜蛇のすむ霊池として畏怖されてきたが、龍王岳の竜王と関連づけて考えられていたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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