立山連峰(読み)たてやまれんぽう

日本歴史地名大系 「立山連峰」の解説

立山連峰
たてやまれんぽう

北アルプス(飛騨山脈)北部の山域で、中部山岳ちゆうぶさんがく国立公園の一部。ほぼ南北に延びる山脈で、標高二六〇〇メートルを超える高峰は二十数座を数える。東には黒部峡谷を挟み、後立山連峰が並行する。北からそうヶ岳・こまヶ岳・毛勝けかち山・いけだいら山と高度を上げ、つるぎ岳に至る。劔岳からは立山を経て薬師やくし岳・黒部五郎くろべごろう岳と壮大な稜線を形成し、後立山連峰に続く山脈ややり穂高ほたか連峰との分岐点である三俣蓮華みつまたれんげ岳に至る。なお北端毛勝山で区切るのが一般的である。くもたいら(大山町)五色ごしきヶ原・天狗てんぐ平・弥陀みだヶ原・室堂むろどう(立山町)など第四紀の火山による溶岩台地を除けば、第三紀初期までに構成された岩石(花崗岩類)が主体で、山崎やまざきカールをはじめ氷河地形もみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「立山連峰」の意味・わかりやすい解説

立山連峰
たてやまれんぽう

富山県東部,飛騨山脈のうち黒部川によって東西に区切られた西側の支脈。東側の主脈後立山連峰と呼ばれる。南は三俣蓮華岳(2841m)から北へ薬師岳(2926m),浄土山(2831m),雄山(3003m),大汝山(3015m),剱岳(2999m)と,3000m級の高峰が続き,北端の毛勝山(2415m),駒ヶ岳(2002m),僧ヶ岳(1855m)にいたる。山頂付近に氷河地形が見られ,薬師岳のカール群(圏谷群。国指定特別天然記念物),大汝山の山崎カール(山崎圏谷。国指定天然記念物)のほか,剱岳東側の懸垂氷食谷群(→氷食谷)などが特に知られる。一部は中部山岳国立公園僧ヶ岳県立自然公園に属する。大汝山,雄山,浄土山は立山三山と呼ばれる。(→立山

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