龍田・立田(読み)たつた

精選版 日本国語大辞典 「龍田・立田」の意味・読み・例文・類語

たつた【龍田・立田】

[1]
[一] 大和国(奈良県)北西部を流れる龍田川下流の大和川との合流点に近い地域。古来河内国(大阪府)と大和国を結ぶ交通の要地。現在の奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町・三郷(さんごう)町の一帯にあたる。龍田の里。
書紀(720)天武元年七月「三百の軍士を率て、龍田に距かしむ」
[二] (龍田) 奈良県生駒郡の旧町名。昭和二二年(一九四七法隆寺村・富郷村と合併して斑鳩(いかるが)町となる。
[三] 「たつたがわ(龍田川)(二)」の略。
[2] 〘名〙 香木の名。分類は伽羅(きゃら)。香味は辛苦。六十一種名香の一つ。香りが御吉野に並ぶところからの名。
※名香目録(1601)「立田。ききほのかにして、さながらすずしきなり」

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