ジフィー・ポット(読み)じふぃーぽっと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジフィー・ポット」の意味・わかりやすい解説

ジフィー・ポット
じふぃーぽっと
jiffy pot

ピートモス泥炭)でつくられた鉢の一種で、ノルウェーのジフィー社の商品名。日本には1962年(昭和37)ごろ輸入された。草花や野菜などの種子播(ま)きまたは移植育苗に用いる簡易な植木鉢の一種といえる。育苗用に使用した場合は、鉢から根が容易に外部へ出るため、鉢のまま大鉢や畑(本圃(ほんぽ))に定植できる。そのため、鉢抜きなどの作業の省力化と植え傷みが少ないなどの利点がある。形も普通の植木鉢のように円形のもの、四角のものなどがあり、大きさもいろいろある。なお、類似したものにペーパーポットがあるが、これは紙を主材料としている。

[堀 保男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のジフィー・ポットの言及

【植木鉢】より

…鉢底に粗大な鉢片や軽石の類を置き,みじんをふるい捨てた赤玉土やパーライト,バーミキュライトなどを混合して使用する。 デンマークで開発されたジフィーポットjiffy potは泥炭とパルプを混ぜて圧搾した育苗鉢で,鉢壁をつき抜けて出た苗を次々と大きく鉢替えしてゆく。プラスチック鉢は着色が自由で陶磁器と同様の性質をもち,育苗には不向きであるが,仕上げおよび室内などの装飾鉢としての利用が多い。…

※「ジフィー・ポット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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