下河原町通(読み)しもかわらまちどおり

日本歴史地名大系 「下河原町通」の解説

下河原町通
しもかわらまちどおり

祇園社(現八坂神社)南門前、鳥居前より南へ八坂道やさかみちまでの間の街路。天保二年(一八三一)刊「京都巡覧記」は、「下川原通」として、この通りの西側に清井きよい町・鷲尾わしお町・上弁天かみべんてん町・月見つきみ町・みなみ町、東側に下河原町・高台寺門前こうだいじもんぜん町のほか、近接するます(桝)町・金園きんえん(八坂下之町)上之かみの町などを列挙している。

古くは祇園社の表参道なので祇園大路ぎおんおおじの称があり、また中世には百度ひやくど(小)路の称呼があった(八坂神社文書)。「山城名勝志」(正徳元年刊)所引の応永五年(一三九八)八月一八日付、新熊野端雲庵あて足利義満寄進状に「祇園百度大路末橋南西」といった表現があり、百度大路の称が「橋」すなわち百度詣の起点となる菊水きくすい橋畔牛王地社をもって「末」としていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android