…能楽師,シテ方喜多流14世宗家。東京生れ。幼名,千代造。父宇都野鶴五郎は幕臣,母まつは12世宗家喜多六平太能静の三女。1879年喜多家に入籍,84年宗家継承,94年六平太を襲名した。実名は六平太能心。幼時は喜多流が極度に衰微した時期で,師匠運に恵まれず,分家や多くの弟子家に師事して苦心のすえ独創的な芸を確立,流儀を隆盛に導いた。力強い謡と型による絢爛(けんらん)として変幻自在の演技,曲ごとに内容把握を示す理知的な芸風で知られた。…
※「喜多六平太能心」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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