此親にしてこの子あり(読み)このおやにしてこのこあり

精選版 日本国語大辞典 「此親にしてこの子あり」の意味・読み・例文・類語

この【此】=親(おや)[=父(ちち)]にしてこの子(こ)あり

  1. ( 「孔叢子‐居衛」の「子思曰、有此父、斯有此子、道之常也」から ) このようなすぐれた父親があってこそ、はじめてこんなにも立派な子が生まれる。子どもが立派であるのは、父がすぐれていることによる。
    1. [初出の実例]「汝等が孝心、世に儔(たぐひ)稀なり。嗚乎(ああ)この父にして、この子あり」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)続)
  2. ( を誤用して ) このような悪い親であるから、このような悪い子が生まれるのだ。
    1. [初出の実例]「いまにしてひるがへって思へば、この親にしてこの子ありといふほかはない。信なき父の子が信なく、時の勢ひにゆりうごかされて漂ふのは当然といはなければならぬ」(出典:体源抄由来(1965)〈唐木順三〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android