汝等(読み)ウヌラ

デジタル大辞泉 「汝等」の意味・読み・例文・類語

うぬ‐ら【×等/等】

[代]二人称人代名詞。「うぬ」の複数形。きさまら。てめえら。
[類語]貴方がた貴方達・貴方様方・あんた達・あんた等・君達・君等・おまえ達・おまえ等・貴様達・貴様等・てめえ達・てめえ等

わい‐ら【×等】

[代]
二人称の人代名詞相手を卑しめて、ぞんざいに言う。おまえら。
「―が居ればやかましい。とっとと行けと」〈浄・博多小女郎
一人称人代名詞。「わい」の複数にも単数にも用いる。
「―同士色事のうはさも」〈洒・浪花色八卦〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「汝等」の意味・読み・例文・類語

うぬ‐ら【汝等・己等】

  1. 〘 代名詞詞 〙
  2. 対称。相手をののしったり、軽んじたりする場合に用いる。
    1. (イ) 複数の相手に用いる。
      1. [初出の実例]「うぬらふぜいと太刀(たち)打は、武運につきた、口おしい」(出典浄瑠璃薩摩歌(1711頃)鑓じるし)
    2. (ロ) 単数の相手に用い、「お前のようなとるにたりないもの」という気持をこめる。
      1. [初出の実例]「『浅漬奴(あさづけやっこ)め、何ひろぐ』『うぬを踏みのめすわい』『うぬらに踏まれてよい物かい』」(出典:歌舞伎幼稚子敵討(1753)六)
  3. ( 反射指示 ) 複数の者に関して、侮蔑的に用いる。
    1. [初出の実例]「うぬらが夫婦(めうと)相対(あいたい)内証事を大そふらしく」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)

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