QuickTime(読み)くいっくたいむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「QuickTime」の意味・わかりやすい解説

QuickTime
くいっくたいむ

アメリカのアップル社が開発したマルチメディア技術動画音楽アニメーション、文書、静止画などを統合的に扱うことができる。QuickTimeのファイルは拡張子が.movまたは.qtになるが、それ以外にも、動画(AVIDVMPEG-4)、音声WAVEMIDI、MP3)、静止画(JPEGBMP)などのさまざまな形式のファイルの再生を中心に利用することができる。また、三次元映像を視聴できるQuickTime VRもある。

 1991年に発表され、当初は、アップルのマッキントッシュ(Mac)用OSだけに対応していたが、その後、WindowsLinuxなど他のOSでも利用できるようになった。再生は、アップルが無償で提供しているアプリケーションのQuickTime Playerで行う。また、編集や保存が必要な場合は、有償のQuickTime Proを利用することになる。なお、QuickTime Xは、MacOS X Snow Leopard以降のOS向けに新たに開発されたもので、旧MacOSやWindowsでは利用できない、既存のQuickTimeとは別のアプリケーションである。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「QuickTime」の解説

QuickTime

アップル社が開発した、動画を中心としたマルチメディア技術。当初はMac OSでのみ利用できたが、現在はWindowsにも対応している。QuickTimeでは一つのファイルは複数トラックから構成されており、動画・音声・テキストなどを独立したトラックとして格納できる。動画のストリーミング再生に早くから対応していたため、インターネットで動画配信に使用されることも多い。Mac OS X v10.6(Snow Leopard)からは、これまでのQuickTimeを再構成し、現在のマルチメディア技術に最適化したQuickTime Xが利用できるようになった。なお、MPEG-4のファイルフォーマットは、QuickTimeをベースにしている。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

カメラマン写真用語辞典 「QuickTime」の解説

QuickTime

 アップル社が動画や音声をパソコンで再生するために開発したソフトウエア。Windows版もあり、対応するフォーマットも多いことから、利用される頻度が高い。デジカメでは動画ファイルにしばしばQuickTime(MPEG-4)やQuickTime Motion JPEGが利用される。

出典 カメラマンWebカメラマン写真用語辞典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「QuickTime」の解説

QuickTime

アップルが開発した、パソコンで映像や音楽を扱う技術です。データを再生するには、無料でダウンロードできる「iTunes」か「クイックタイム・プレーヤー」が必要です。
⇨iTunes、MOV

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

世界大百科事典(旧版)内のQuickTimeの言及

【マルチメディア】より

… 画像の記録形式には,DXF,GIF,JPEG,PICT,TIFFなどいろいろあるが,大きな容量を占めるので,圧縮して扱う JPEGが多く使われる。動画像の記録形式にはMPEG,QuickTime,Shockwave,Video for Windowsなどがある。動画像ファイルにはサウンドトラックがあって音声情報をいっしょに記録することができる。…

※「QuickTime」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android