CULV(読み)しーゆーえるぶい(その他表記)Consumer Ultra Low Voltage

知恵蔵 「CULV」の解説

CULV

高価な携帯型(モバイル)パソコンで採用されている、高機能なCPUの消費電力と発熱量を抑えた「超低電圧(ULV:Ultra Low Voltage)版」の技術を、より低価格なパソコン向けのCPUで採用したもの。Consumer Ultra Low Voltageの頭文字で、「消費者向け超低電圧」と訳される。既存のパソコン用CPUの基本設計を踏襲している点が、ネットブック等で利用される低価格CPU「Atom」などと異なる点である。
そのようなCPUを採用したパソコンを、「CULVノート」「CULVパソコン」、もしくは単に「CULV」と称することもある。小型軽量のモバイルパソコンは、超低価格のネットブックと15万円以上の本格モバイルパソコンとに2分されていたが、CULVノートはその中間、10万円前後の価格帯を埋める製品となる。ネットブックよりやや大きく重い代わりに、CPU性能だけでなく画面解像度やバッテリー駆動時間などが強化される機種が多い。ネットブックと同様、海外メーカーの製品化が先行しているが、Microsoft Windows 7発売以降は国内メーカーの製品投入も予想される。
Windows 7では、ネットブックに機能制限のある「Starter」エディションを搭載するのが基本となるため、普及版である「Home Premium」エディション搭載の低価格ノートパソコンとしてCULVにユーザー関心が移る可能性もある。

(斎藤幾郎  ライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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