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発熱量 はつねつりょうcaloric value; caloric power

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

発熱量
はつねつりょう
caloric value; caloric power

燃焼熱ともいう。単位質量の物質が完全燃焼したときに出す熱量。たとえば 1kgの固体や液体,または0℃,1気圧に換算して 1m3の気体が完全に燃焼したときに発生する熱量をジュールで表わしたもの。食物の発熱量とは,食物が体内で完全に酸化分解をしたときに出す熱量をいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

はつねつりょう【発熱量 calorific value】

有機化合物,とくに燃料が燃焼するときに発生する熱量をいう。固体や液体の燃料ではその1kg,気体の燃料ではその1m3(正確にいえば0℃,1気圧,乾燥状態に換算して)が完全に燃焼したときに発生する熱量をkcalで表す。燃焼する化合物が水素を含むときには,燃焼反応によって水蒸気が発生するが,この水蒸気の蒸発潜熱(0℃で596kcal/kg)を含めない発熱量を真発熱量(または低発熱量)といい,水蒸気の蒸発潜熱を含む発熱量を総発熱量(または高発熱量)という。

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大辞林 第三版の解説

はつねつりょう【発熱量】

物質、特に燃料が完全燃焼する際に放出される熱量。普通、固体の場合は1キログラム、気体の場合は1立方メートル当たりの熱量で表す。燃焼で生成した水蒸気の凝縮により放出される潜熱を含んだ総発熱量または高発熱量と、それを含まない真発熱量または低発熱量とがある。 → 燃焼熱

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

発熱量
はつねつりょう
calorific value

単位重量の燃料が完全燃焼したとき発生する熱量をいう。
 石炭の発熱量は恒湿試料1グラムを断熱式ボンブ熱量計中で燃焼して、発生熱量を一定量の水に吸収させ、水の温度上昇より計算する。この発熱量を総発熱量または高発熱量gross calorific valueといい、これから、石炭中の水素から生成する水および本来含まれている水分の凝縮潜熱を引いたものを真発熱量または低発熱量net calorific valueという。石炭の場合には恒湿基準であるが、コークスの場合には無水基準で示す。
 航空ガソリン、灯油、軽油および重油の発熱量は、固体と同じくボンブ熱量計が用いられるが、試料量はボンブ内での放出熱量が6300~7000カロリーとなるよう調整する。軽油、重油など不揮発性試料では約0.6~0.7グラム、ガソリンなどの揮発性試料では0.4~0.5グラムをとる。
 燃料ガスの発熱量は流水型、静水型、爆発型などの熱量計が用いられるが、流水型がもっとも精度が高い。これは、一定流速の水に一定状態で燃焼するガスの燃焼熱を与えて、水の温度上昇とその流量およびガスの流量から総発熱量を計算する。ユンカース型熱量計が多用されている。
 発熱量は燃料の性能を表すもっとも重要な指標であり、褐炭、亜瀝青炭(あれきせいたん)、瀝青炭の区分はJIS(ジス)(日本工業規格)では発熱量による(JIS M 1002-1978)。発熱量は1キログラム当り3万0560キロジュール未満を褐炭、同3万3910キロジュール未満を亜瀝青炭、それ以上を瀝青炭とする。燃料の商取引においては、単位発熱量当りで値段が決定される場合が多い。[大内公耳・荒牧寿弘]

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