FAB(読み)ファブ

化学辞典 第2版 「FAB」の解説

FAB(ファブ)
ファブ

fast atom bombardmentの略称.高速原子衝撃(FAB)をイオン化法として用いた質量分析をいう.高速原子衝撃法は,分析対象とする物質をグリセリン,チオグリセロールまたはトリエタノールアミン(マトリックスという)のような粘性の大きなものに溶解し,高速の中性原子(Xe,Arなど)を衝突させてイオン化する方法である.フラグメントイオンが少なく,電子イオン(EI)法では分子イオンが観測できない有機化合物や難揮発性化合物(ペプチド,糖など)が対象となる.観測されるピークは,一般にプロトンが付加した [M+H] であり,低い質量領域には,マトリックス由来のピークが強く現れる.有機化合物分析において,FABの高速中性原子がイオンに置き換わったものがSIMSである.


FAB
エフエービー

fast atom bombardmentの略称.[同義異語]FAB(ファブ)

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「FAB」の解説

FAB

チップ製造工場のこと。製造、組み立てという意味を持つ「fabrication」の略称。また、「Fabless」は製作しない、設計のみを行うという意味で使われる。

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世界大百科事典(旧版)内のFABの言及

【抗体】より

…H鎖とL鎖は対をなして結合し,もう1対のH・LとH鎖のカルボキシル末端側どうしで結合して一つの分子を構成している。L鎖がH鎖と結合している部分は抗原結合性フラグメント(Fab)とよばれ,その先端に抗原を結合する部位がある。抗原結合部位はH鎖とL鎖の先端部約110個ずつのアミノ酸によって形成されており,異なる抗体分子ごとにこの部分のアミノ酸配列が部分的に変化することにより,全体の基本的な形は変えないで,結合部位のみの形,くぼみの深さ,大きさ等の変化が生み出され,種々の抗原を結合できる抗体分子がつくられる。…

※「FAB」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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