トリエタノールアミン

化学辞典 第2版 「トリエタノールアミン」の解説

トリエタノールアミン
トリエタノールアミン
triethanolamine

2,2′,2″-nitrilotriethanol.C6H15NO3(149.19).N(CH2CH2OH)3アンモニア水中に過剰エチレンオキシド常温で加えると得られる.融点21.2 ℃,沸点360 ℃.1.258.1.4852.pKa 7.82(25 ℃).水,アルコール類,アセトンに可溶,エーテル,ベンゼンなど非極性溶媒に難溶.塩基触媒として有機合成反応に使用されるほか,乳化剤,可塑剤保湿剤などに使用される.多く金属錯体をつくる.[CAS 102-71-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トリエタノールアミン」の意味・わかりやすい解説

トリエタノールアミン
triethanolamine

化学式 (HOCH2CH2)3N 。アンモニア様の臭気をもつ。水より少し粘稠で重い。吸湿性である。エチルアルコール,水に溶け,エーテルには溶けない。塩基とアルコールの両性質を有する。少量の水の存在下で過剰のエチレンオキシドとアンモニアを反応させてつくる。エンジンの冷却剤および清浄剤,界面活性剤,セメント分散剤などに用いられる。また強アルカリ性溶液中で,3価の金属イオン (鉄,マンガンアルミニウムなど) と安定なキレート化合物をつくるので,これらのマスキング剤としても用いられる。

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