ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「Gc型」の意味・わかりやすい解説 Gc型ジーシーがたGroup specific components ヒトの血清を寒天ゲルもしくはろ紙で電気泳動を行なった場合,α2 -グロブリン分画中に存在する蛋白の一種によって決定される血清型。生体内における機能は不明であるが,免疫電気泳動法を用いることにより,その遺伝的な違いが主として M.ヒルシュフェルドによって研究されてきた。通常 Gc1-1 ,Gc2-1 ,Gc2-2 の3種類の表現型が固定されるが,これらは Gc1 ,Gc2 という2種類の遺伝子によって決定されるもので,おのおのの遺伝子頻度には人種差がみられる。コーカソイドでは Gc1 は 0.66~0.77 ,ニグロイドでは 0.89~0.95 ,モンゴロイドでは両者の中間の値をとる。日本人では 0.75 ぐらいの値となる。以上の2種類の遺伝子のほかにきわめてまれな遺伝子もいくつか発見されてきている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by