日本大百科全書(ニッポニカ) 「LDC」の意味・わかりやすい解説
LDC
えるでぃーしー
開発途上国のなかでもとくに開発の遅れた国。英語のLeast developed countriesの略で後発開発途上国と訳され、「第四世界」ともよばれる。国連開発計画委員会(CDP:United Nations Committee for Development Policy)が認定した基準に基づき、国連経済社会理事会の審議を経て、国連総会の決議により認定される。一人当り国民総所得(GNI)、人的資源指数(HAI:Human Assets Index)、経済的脆弱(ぜいじゃく)性指数(EVI:Economic Vulnerability Index)の定量的指標に基づき3年ごとに認定を行い、当該国の同意によりリストが作成される。2012年に定めた基準では、一人当りGNI(2008~2010年平均)が992ドル以下などとなっていて、サブサハラ・アフリカを中心に以下の49か国が認定された。アフリカ34か国(アンゴラ、ベナン、ブルキナ・ファソ、ブルンジ、中央アフリカ、チャド、コモロ、コンゴ民主共和国、ジブチ、赤道ギニア、エリトリア、エチオピア、ガンビア、ギニア、ギニア・ビサウ、レソト、リベリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ニジェール、ルワンダ、サントメ・プリンシペ、セネガル、シエラレオネ、ソマリア、南スーダン、スーダン、トーゴ、ウガンダ、タンザニア、ザンビア)、アジア9か国(アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ネパール、イエメン、東ティモール)、オセアニア5か国(キリバス、サモア、ソロモン諸島、ツバル、バヌアツ)、中南米1か国(ハイチ)。
[編集部]