経済社会理事会(読み)けいざいしゃかいりじかい(英語表記)Economic and Social Council; ECOSOC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

経済社会理事会
けいざいしゃかいりじかい
Economic and Social Council; ECOSOC

国際連合の主要機関の一つで,国連総会の権威のもとに,経済的社会的協力を促進する。国連憲章は人権尊重を含む当該協力を重視しており,ECOSOCは各種の事項につき,国連総会,加盟国,国連専門機関などに勧告できる。当初 18ヵ国で構成されたが,国連加盟国の倍加を背景に 1965年に 27ヵ国に増員され,1973年から 54ヵ国で構成されている。理事国は 3年の任期毎年 18ヵ国ずつ,総会によって改選される。退任理事国は引き続き再選されうる。54の議席は,アフリカ 14,アジア 11,ラテンアメリカ 10,西ヨーロッパその他 13,東ヨーロッパ 6に配分されている。機能別委員会(社会開発,婦人の地位,麻薬,統計,人口開発,人権,持続可能開発など),地域別委員会 (アジア太平洋,西アジア,ヨーロッパ,ラテンアメリカ・カリブ,アフリカ) のほか,非政府組織 NGO委員会や自然資源委員会など多くの補助機関がある。国連の経済・社会セクターの再構築の一環として,1992年からは年 2回から年に 1回の会期(約 5週間)となり,閣僚級の会合も開始している。

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知恵蔵の解説

経済社会理事会

国連主要機関の1つ。総会が任期3年で選ぶ54カ国で構成され、安保理のように常任、非常任の区別はなく、毎年18カ国ずつ入れ替える。現在の地理的配分は、アフリカ14、アジア11、中南米10、西欧その他13、東欧6。毎年春にニューヨークで、秋にジュネーブで会期を持つ。主な任務は経済、社会、人権にかかわる諸問題を処理することのほか、ユネスコなど国連専門機関との提携やそれらの活動の調整にある。本来は経済社会分野の活動の中心となるはずだったが、各国が専門機関やそれ以外の専門的国際機構により多く依存するようになり、やや影の薄い存在となっている。

(最上敏樹 国際基督教大学教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

けいざいしゃかい‐りじかい〔ケイザイシヤクワイリジクワイ〕【経済社会理事会】

Economic and Social Council国際連合の主要機関の一。国連総会で選出された54理事の国の代表によって構成され、経済・社会・人権・文化などの国際的諸問題について調査・研究し、国連総会・加盟国・各種国際機関などに報告・勧告を行う。国連経済社会理事会。ECOSOC(エコソク)。ESC

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百科事典マイペディアの解説

経済社会理事会【けいざいしゃかいりじかい】

国際連合3理事会の一つで,経済,社会,文化,教育,保健などの国際協力について責任をもつ機関。国連総会の承認を得て,国連内の専門機関に対して諸活動の実行を勧告し,またそれらと独自に連携協定を締結できる。総会が選挙する54ヵ国よりなる。→安全保障理事会信託統治理事会
→関連項目ECAFEESCAPNGOオックスファム国際インディアン条約評議会国際法律家委員会国際連合特別基金国連NGO国連事務局国連人権委員会国連総会国連難民高等弁務官事務所障害者インターナショナルユニセフ(UNICEF)ヨーロッパ経済委員会ラテン・アメリカ・カリブ経済委員会

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世界大百科事典 第2版の解説

けいざいしゃかいりじかい【経済社会理事会 Economic and Social Council】

国際連合の主要機関の一つで,経済,社会,文化,教育,保健,人権などの事項について国連総会,国連加盟国,国連の専門機関に勧告を行い,それを通じて,各種専門機関の政策や活動を調整することを任務としている。略称ECOSOC。理事会は総会が選出する54ヵ国で構成する。これは発足当初18ヵ国であった理事会の議席が,1965年および73年の2回の憲章改正の結果増大したもの。理事国は常任,非常任の区別なく,3年の任期で毎年18ヵ国ずつ総会から選出される。

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大辞林 第三版の解説

けいざいしゃかいりじかい【経済社会理事会】

国際連合の主要機関の一。経済的・社会的・文化的・人道的諸問題について研究・報告を行い、総会・加盟国・専門機関に勧告する。 ECOSOC 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

経済社会理事会
けいざいしゃかいりじかい
Economic and Social Council

経済的、社会的国際協力の任務を遂行する国際連合の主要機関の一つ。略称、ECOSOC(エコソック)。同理事会は総会の下で非政治的な分野の諸問題、具体的には、
(1)経済、社会、文化、教育、保健、人権等の事項において調査、研究、報告、勧告を行うこと
(2)国際復興開発銀行(IBRD=世界銀行)その他の専門機関の政策および活動を調整すること
(3)その権限に属する事項について条約案を作成し、国際会議を招集すること
などをその任務および権限としており、国連による国際協力の中枢機関としての特徴を有している。同理事会は、総会によって選出された54か国で構成されており、毎年その3分の1の18か国が改選され、任期は3年である。理事国選出の地域的配分はアジア11、アフリカ14、中南米10、西欧その他13、東欧6となっている。
 国連は発足当初から国際協力の分野に大きな比重を与えてきたが、その後も国際社会の緊密化と科学技術の進歩に伴って、国際協力を必要とする分野は拡張を続けている。理事会の下部機関としてはアジア太平洋経済社会委員会(ESCAP(エスカップ))、アフリカ経済委員会(ECA)、西アジア経済社会委員会(ESCWA)、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC(エクラック))、ヨーロッパ経済委員会(ECE)の五つの地域委員会、人口開発委員会、社会開発委員会、統計委員会など八つの機能委員会、計画調整委員会、非政府組織委員会、政府間機関交渉委員会の三つの常設委員会、および常設専門家組織などがある。そのほか、総会によって設立された国連貿易開発会議(UNCTAD(アンクタッド))、国連開発計画(UNDP)などの補助機関と有機的結合関係を有するほかに、専門機関と連携協定を結び、また多くの非政府組織(NGO)との関係を維持している。[横川 新]

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