知恵蔵 「MicroUSB」の解説
Micro USB
USBは、パソコンに様々な周辺機器を接続するためのインターフェースとして登場したが、その後、携帯音楽プレーヤーやデジタルカメラといったデジタル機器で、パソコンとのデータ通信や充電用の利用ニーズが高まり、小型のUSBとしてMini USBが普及した。更に、機器のより一層の小型化に対応するため、1997年、USBの仕様を策定する米国の団体「USB Implementers Forum(USB-IF)」がMicro USBを策定したという経緯がある。
2009年には、通信に関する国際的な標準化を行う国連機関「国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)」が、携帯電話の充電器の規格統一によって、異なる携帯電話でも同じ充電器が使えるように、また、買い替えの際に発生する充電器の廃棄減少による環境対策を図る目的もあり、Micro USBを汎用充電器の規格として承認した。
これによって、Micro USBの採用が加速し、国内では、近年発売されているAndroidスマートフォンのほとんどがMicro USB端子を備えている。
USB端子には、AタイプとBタイプの2つの異なるソケットの形状があり、元々のUSBでは、パソコンに搭載される端子がAタイプ、プリンター側がBタイプであった。Micro USBも同様に、A、Bの2タイプが策定されており、機種によって使い分けられるようになっているが、スマートフォンに搭載されているのはBタイプである。また、現在主流のMicro USBは、USB2.0規格で、転送速度は480Mbpsである。
(横田一輝 ICTディレクター / 2011年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報