NCA(読み)エヌシーエー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「NCA」の意味・わかりやすい解説

NCA
エヌシーエー

N-carboxy anhydrideの略。アミノ酸N-カルボン酸の分子内無水物。アミノ酸のカルボベンゾキシ誘導体の酸塩化物を熱するか,アミノ酸をホスゲンと反応させてつくられる。反応性に富み,アミンなどの存在により脱炭酸を伴って重合し,一挙に高分子量のポリペプチドが得られる。 E.H.ロイヒスが見出したので (1906) ,ロイヒス無水物,これを用いる重合法をロイヒス法と呼ぶ。異種アミノ酸との共重合体も得られるが,数種のアミノ酸が規則的に繰返し配列した構造のポリペプチドはこの方法では得られない。 (→ペプチド合成 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報