日本大百科全書(ニッポニカ) 「戦略空軍」の意味・わかりやすい解説 戦略空軍せんりゃくくうぐん 戦略目標に対して、長距離の侵攻攻撃を主任務とする部隊で、有人戦略爆撃機や大陸間弾道ミサイルを装備する。アメリカ空軍ではこれらを一括して戦略航空軍団(通称SAC)を編成していたが、解体され、戦略爆撃機が航空戦闘軍団に、大陸間弾道ミサイルは空軍宇宙軍団に移管され、分けられた。ロシア、中国は以前から、爆撃機による部隊と戦略ロケットによる軍団を別個にして組織化している。[青木謙知][参照項目] | 戦術空軍 | 戦略爆撃機 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
百科事典マイペディア 「戦略空軍」の意味・わかりやすい解説 戦略空軍【せんりゃくくうぐん】 戦略爆撃を主任務として編制された航空部隊。第2次大戦中に,米国でB29などの長距離爆撃機を主体として,従来の航空部隊とは別個に編制されるようになった。現在では英,ロシアなどが戦略空軍を有している。米国にはSAC(Strategic Air Command)と呼ばれる戦略空軍があったが,1992年,SAC,TAC(戦術空軍),MAC(輸送空軍)とともに戦闘空軍(ACC,Air Combat Command)と機動空軍(AMC,Air Mobility Command)とに再編成された。→関連項目空軍 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「戦略空軍」の意味・わかりやすい解説 戦略空軍せんりゃくくうぐんStrategic Air Command; SAC 核爆撃機と大陸間弾道ミサイルICBMによって戦略核攻撃を任務とするアメリカ空軍部隊。ソビエト連邦との全面核戦争に備え,核攻撃力を有事即応態勢に置き,敵の第一撃を受けても残存して,相手に致命的な損害を与える報復を準備するもの。これによって敵の核攻撃の抑止もねらった。 1946年3月 21日に正式に発足,ネブラスカ州オマハに最高司令部を置いて,46年間にわたりアメリカ合衆国の戦略戦力の一翼をになってきた。しかし冷戦の終了に伴い 1992年5月 31日をもって幕を閉じ,新設の戦略コマンドに任務を引き渡した。この戦略コマンドはネブラスカ州オファット空軍基地に司令部を置き,海軍が担当していた潜水艦発射の戦略核ミサイルを加え,アメリカの戦略核を一本化して管理指揮する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by