最新 地学事典 「POAM分別作用」の解説
ポアムぶんべつさよう
POAM分別作用
POAM fractionation
斜長石(plagioclase),かんらん石(olivine)あるいは直方輝石,オージャイト(augite),磁鉄鉱(magnetite)からなる鉱物組合せがマグマから晶出・分別する作用。主に沈込み帯に産する玄武岩~安山岩質マグマの組成変化(分化)メカニズムの主要なものとして古くから提唱されてきた。この説では,沈込み帯に産する苦鉄質~中性火成岩中に主要造岩鉱物として含まれているこれらの鉱物を,さまざまな酸素分圧のもとでマグマだまり内で晶出・分別させることにより,シリカの増加や,中程度ないし無視できる程度の鉄の濃集など,沈込み帯のマグマに特徴的な組成変化傾向を定性的に説明することができる。しかし,このメカニズムだけで一連のマグマの組成変化を説明しようとすると地質・岩石・地球化学的データと矛盾することが多く,旧来考えられてきたほど主要なものではないらしい。
執筆者:藤縄 明彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

