SCSI-1(読み)すかじーわん

ASCII.jpデジタル用語辞典 「SCSI-1」の解説

SCSI-1

公式にはSCSI-1という規格は存在しないが、一般には1986年に刊行(規格化は1985年12月)されたANSIによる最初の標準規格をこのように呼ぶ(規格番号:X3.131-1986)。 8本のデータ線を持つ8ビットパラレルインターフェイスで、このデータ線を用いてアービトレーションを行なうため、SCSIバスに接続可能なデバイスは8台までとなる。SASIに比べ、同期モードによるデータ転送(同期転送時の最大データ転送速度である5Mbytes/secが、SCSI-1の最大データ転送速度でもある)、メッセージやコマンドの強化、ディファレンシャル(平衡)伝送のサポートといった強化が図られている。SCSI-1は、論理仕様(特にコマンドセット)において、過去の製品との互換性を強く意識し、多くのベンダーユニークコマンドを認めていた。そのため、SCSI-1に準拠したデバイス間でも、電気的な接続には問題ないものの、ソフトウェア的に接続できないという問題が生じた。この問題を解消するため、CCS(Common Command Set:共通コマンドセット)が定義され、コマンドセットの標準化が図られることになった(ただしCCSはANSI規格ではない)。CCSではハードディスクCD-ROM(音楽CD再生コマンドを除く)などのダイレクトアクセスデバイスに対するコマンドが定められ、CCSに準拠するかぎり、ベンダーを問わずこうしたデバイスを接続することが可能となっている。

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