《smart lander for investigating moon》令和5年(2023)に打ち上げられた月探査機。JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発。令和6年(2024)、日本初の月面着陸に成功。顔認証技術を応用した、誤差100メートルという高精度のピンポイント着陸をなしとげた。また、搭載した2機の小型月面探査ロボットLEV-1、LEV-2を着陸直前に放出し、月面上の同探査機や岩石の撮影および地球との通信にも成功した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した月面での高精度着陸技術の実証機。名前は英語の「Smart Lander for Investigating Moon」を組み合わせた。従来の「着陸できる場所」ではなく、「着陸したい場所」での探査実現が目的。月の上空から飛行中に撮影した画像と、事前に取得した月面地図を照合するなどし、狙った場所の100メートル以内にピンポイントで降りる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発している、日本初の月面着陸を目指す無人小型探査機の名称。「Smart Lander for Investigating Moon」の略。JAXAは同探査機で、誤差100メートル単位で目標地点に降りる「ピンポイント着陸」の技術の確立を目指している。JAXAは2015年6月3日、文部科学省の宇宙開発利用部会でSLIMの計画概要を報告し、同探査機について19年度の打ち上げを目指すという方針を明らかにしたが、18年8月に計画が変更され、NASA(米航空宇宙局)やESA(欧州宇宙機関)の協力のもと18年に計画がスタートしたX線天文衛星「XRISM」(X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission)とともに21年度に打ち上げられることとなった。これに伴い、打ち上げ用のロケットも従来のイプシロンからH-2Aロケットに変更された。21年5月、JAXAは相乗りする「XRISM」の打ち上げが22年度に変更されたため、「SLIM」の打ち上げ時期もあわせて22年度に変更することを発表した。