名前(読み)ナマエ

デジタル大辞泉 「名前」の意味・読み・例文・類語

な‐まえ〔‐まへ〕【名前】


㋐人の氏名。姓名。「新入社員の名前をおぼえる」
㋑姓に対しての、名。「子に名前を付ける」
事物の名称。
㋐一般の名称。「草木の名前
㋑固有の名称。「山の名前
[類語](1人名氏名姓名姓氏せい名字うじファーストネームフルネーム尊敬芳名尊名高名こうめい貴名/(2名称呼び名しょう呼称称呼称号とな名目名義ネームネーミングめい

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精選版 日本国語大辞典 「名前」の意味・読み・例文・類語

な‐まえ‥まへ【名前】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人の氏名。また、姓に対しての名。
    1. [初出の実例]「身も好た端商止むる心底で、則ち自今名前(ナマヘ)をかへても、たてり商(あきなひ)をせまいといふ」(出典:浮世草子・世間手代気質(1731)三)
  3. 一般に、物や事柄の名。呼称。
    1. [初出の実例]「邸の名前を出さずに済むなら、それほど都合な事はない」(出典:細君(1889)〈坪内逍遙〉三)
  4. 名高いこと。また、よい評判。名声。名誉。
    1. [初出の実例]「八丁四方の持場へ来て縄張内をあらされちゃあ、屋敷の名前(ナマヘ)にかかはるから」(出典:歌舞伎盲長屋梅加賀鳶(1886)二幕)
  5. 表向きの名義。名目。
    1. [初出の実例]「表むきの名まへは祖母が夫、かんじんの正味はそなたの殿御」(出典:浄瑠璃・井筒業平河内通(1720)二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「名前」の意味・わかりやすい解説

名前
なまえ
name

事物を他の事物と区別して指示するとき使われる言葉。名前には1つの個体のみさす固有名詞,一般的水準で使われる普通名詞から概念的なものまで,さまざまな種類がある。名前をつけることは,現実の生活に必要な記憶をつくりあげ,対象に対してコミュニケーションを行う基になる。こうした意味で,名前は人類の文化に固有の歴史性,社会性の基礎といえる。たとえば,日本の人名の基である氏姓制度 (しせいせいど。 ) の最初は,古代朝廷または天皇から与えられたものであり,諸氏族を政治的に秩序づける制度であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「名前」の意味・わかりやすい解説

名前
なまえ

姓名

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ブランド用語集 「名前」の解説

名前

名前とはブランド・ネームのことをいう。ブランド・ネームの項参照。

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世界大百科事典(旧版)内の名前の言及

【氏名】より

…特定個人の同一性を社会的に確定する機能をもった,ひとりひとりに付される呼称で,氏(うじ)と名(な)からなる。〈姓名〉〈名字(苗字)と名前〉〈名前〉などの言い方もある。個人の〈なまえ〉とされる全体(フルネームfull name)は,国により民族により異なっており,名と氏(姓)の組合せによるもの,氏という概念を伴わずに名と父称(母称)の組合せによるもの(アイスランド),あるいは名だけ(ミャンマー,インドネシアの庶民階級など),というところなどがある。…

【名】より

…われわれをとりまく森羅万象,そのすべてに名があるわけではない。名付けられたものもあれば,名付けられていないものもある。それは当該の文化と強い相関関係を持っている。 名を与えるという行為には,名付ける人と名付けられる対象とが関与している。そしてその行為の主体は,それぞれの文化を背負った名付ける人の側にある。つまり,名はある意味で名付ける人の側の〈世界像〉を示すものであり,典型的には世界のさまざまな神話にみられる〈名まえを持たぬものに対して名まえを与える状況=創造の状況〉といった多くのテキストが,命名という行為の本質を雄弁に物語っているとみることもできる。…

※「名前」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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