宇宙航空研究開発機構(読み)ウチュウコウクウケンキュウカイハツキコウ

デジタル大辞泉 「宇宙航空研究開発機構」の意味・読み・例文・類語

うちゅうこうくうけんきゅうかいはつ‐きこう〔ウチウカウクウケンキウカイハツ‐〕【宇宙航空研究開発機構】

ジャクサ(JAXA)

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共同通信ニュース用語解説 「宇宙航空研究開発機構」の解説

宇宙航空研究開発機構(JAXA)

文部科学省が所管する国立研究開発法人。政府の宇宙開発を担う中心的組織で、2003年に宇宙開発事業団宇宙科学研究所航空宇宙技術研究所が統合して発足した。鹿児島県に大型のH2AやH2Bロケットを打ち上げる種子島宇宙センターと、小型ロケット用の内之浦宇宙空間観測所があるほか、茨城県つくば市や相模原市などに研究拠点がある。職員は約1500人で、7割が技術系。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宇宙航空研究開発機構」の意味・わかりやすい解説

宇宙航空研究開発機構
うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう

2003年(平成15)10月1日、文部科学省宇宙科学研究所(ISAS(アイサス))、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA(ナスダ))の3機関を統合して設立された研究機関。英語の名称はJapan Aerospace Exploration Agencyで、略称JAXA(ジャクサ)。独立行政法人。2015年4月に、国立研究開発法人に改組した。本社は東京都調布(ちょうふ)市。

[山本将史 2021年7月16日]

沿革・全体指針

行政改革の流れのなかで、宇宙科学のためのロケットと人工衛星の開発・打上げを行っていた東京大学宇宙科学研究所(後の文部科学省宇宙科学研究所)と、YS-11以降の次世代国産航空機技術の開発を行っていた航空宇宙技術研究所、科学目的以外のロケットと人工衛星の開発・打上げを行っていた宇宙開発事業団を、重複事業の再編などにより、効率的、円滑な宇宙開発・利用・研究の推進を目的として2003年10月に統合発足した。

 発足後の2005年4月発行の「JAXA長期ビジョン・JAXA2025」によると、2025年までの長期的目標として、(1)安全で豊かな社会の実現への貢献、(2)知の創造と活動領域の拡大への貢献、(3)自在な宇宙活動能力の確立、(4)宇宙産業の成長への貢献、(5)航空産業の成長への貢献と将来航空輸送のブレークスルー、をあげている。

 2013年に、創立10年に際し、経営理念を「宇宙と空を活(い)かし、安全で豊かな社会を実現する」と定め、コーポレートスローガンを「Explore to Realize」と掲げている。その後の政府の宇宙政策の展開・更新により、宇宙安全保障の役割も加え、以下の六つの領域で活動を続けている。

(1)人工衛星による宇宙利用
地球環境観測・災害監視衛星と通信・測位・技術・情報収集衛星を開発する。陸域観測技術衛星「だいち」、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」、準天頂衛星初号機「みちびき」などを運用。

(2)地上と宇宙を結ぶ輸送システムの開発・運用
人工衛星や探査機などを宇宙空間へ輸送するためのロケット・輸送システムを開発する。「H-ⅡAロケット」、「H-ⅡBロケット」、「イプシロンロケット」、無人貨物輸送機(HTV:H-ⅡTransfer Vehicle、愛称「こうのとり」)などを運用。

(3)宇宙科学の研究
宇宙科学・惑星探査の研究のための人工衛星と探査機、および、地球圏観測用の大気球の開発・打上げ・運用を行う。赤外線天文衛星「あかり」、X線天文衛星「ひとみ」、太陽観測衛星「ひので」、X線天文衛星「すざく」、小惑星探査機「はやぶさ」、月周回衛星「かぐや」、小惑星探査機「はやぶさ2」、金星探査機「あかつき」、小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」など。

(4)有人宇宙活動/宇宙環境の利用
スペースシャトルなどでの宇宙実験や国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」日本実験棟の建設支援と利用など、有人による宇宙環境利用システム(宇宙実験・観測を含む)の開発、運用などを行う。また、宇宙飛行士の選抜育成や「こうのとり」による物資供給支援も行う。宇宙飛行士として毛利衛(もうりまもる)、向井千秋(むかいちあき)、若田光一(わかたこういち)、土井隆雄(どいたかお)、野口聡一(のぐちそういち)、星出彰彦(ほしであきひこ)、山崎直子(やまざきなおこ)、古川聡(ふるかわさとし)、油井亀美也(ゆいきみや)、大西卓哉(おおにしたくや)、金井宣茂(かないのりしげ)を選抜・育成。

(5)航空技術の研究
「環境」と「安全」を中心とした研究開発を進め、航空輸送大国である日本にふさわしい次世代航空機を開発する。高効率軽量ファンと軽量低圧タービンの技術実証を目ざす「効率軽量ファン・タービン技術実証プロジェクト」、航空機が着陸進入するときの騒音を低減する「低減化技術の飛行実証プロジェクト」、繰り返し飛行が可能な「再使用型輸送(宇宙往還)システム」の研究開発。

(6)基盤技術の研究
「宇宙輸送システムの競争力強化(性能・信頼性・安全性の向上、低コスト化など各種の研究を進める)」、「宇宙太陽光発電システムの研究」、「宇宙活動の安全確保(スペースデブリの検出・除去技術の開発)」などを実施。

[山本将史 2021年7月16日]

拠点と関連施設

本社・調布航空宇宙センター(東京都調布市)
JAXAの本社と、航空宇宙技術研究所(NAL)を母体とした、航空技術の研究を推進する拠点。風洞設備や航空エンジン試験設備、実験用航空機、スーパーコンピュータなどを備え、航空のみならず、宇宙往還機を目ざした開発・研究を行っている。関連施設として、調布航空宇宙センター飛行場分室がある。

東京事務所(東京都千代田区)
本社業務の一部(主務官庁等との連絡調整)と衛星利用運用センターの業務を行う。

筑波(つくば)宇宙センター(茨城県つくば市)
宇宙開発事業団(NASDA)を母体とした、科学目的以外のロケットと人工衛星の開発・打上げ、および有人宇宙活動/宇宙環境の利用の拠点。

相模原(さがみはら)キャンパス(神奈川県相模原市)
宇宙科学研究所(ISAS)を母体とした、科学目的のロケットと人工衛星・探査機の開発・打上げ、および宇宙科学研究の拠点。

種子島(たねがしま)宇宙センター(鹿児島県熊毛(くまげ)郡南種子(みなみたね)町)
日本最大のロケットの発射場。筑波宇宙センターで開発したロケット(H-ⅡA、H-ⅡBなど)で、比較的大型の人工衛星(「こうのとり」や「ひまわり8号」など)を打ち上げる。

宇宙通信所(追跡所)
打ち上げたロケット・人工衛星の追跡と管制を行う宇宙通信所。「勝浦(かつうら)宇宙通信所」(千葉県勝浦市)、「増田宇宙通信所」(鹿児島県熊毛郡中種子(なかたね)町)、「沖縄宇宙通信所」(沖縄県国頭(くにがみ)郡恩納(おんな)村)、「小笠原(おがさわら)追跡所」(東京都小笠原村)がある。

内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝属(きもつき)郡肝付(きもつき)町)
科学観測ロケットと科学衛星(探査機)の打上げ、およびそれらの追跡やデータ取得などの業務を行う。

角田(かくだ)宇宙センター(宮城県角田市)
ロケットの心臓部となるエンジンを研究・開発している。H-ⅡAロケットなどに搭載する液体ロケットエンジンの研究開発と試験を行っている。また、人工衛星用の液体アポジエンジンや小型球形固体ロケットモーターの研究開発も行っている。

地球観測センター(埼玉県比企(ひき)郡鳩山(はとやま)町)
二つの巨大なパラボラアンテナにより、衛星からのデータを受信して、各種処理後、使いやすい画像データとして、諸機関にデータ提供している。

能代(のしろ)ロケット実験場(秋田県能代市)
宇宙科学研究所(ISAS)時代のM(ミュー)ロケットの開発に始まり、現在はイプシロンロケットの開発、液体水素を燃料とするエアーターボ・ラムジェットエンジンの燃焼試験、小型の液体水素/液体酸素ロケットエンジンを搭載した再使用ロケット実験機の離着陸試験、N2O/エタノール推進系燃焼試験、ジェットエンジン屋外運転試験などを実施している。

大樹(たいき)航空宇宙実験場(北海道広尾郡大樹町)
航空技術研究の実用化を目ざし、有効性や安全性を実証する飛行実験を行っている。2008年からは、大気球実験を使った宇宙科学実験も行っている。

臼田(うすだ)宇宙空間観測所(長野県佐久(さく)市)
直径64メートルの反射鏡の大型パラボラアンテナを使い、惑星、彗星(すいせい)や月などの衛星に接近して観測を行う宇宙探査機に向けて動作指令を送信したり、探査機からの観測データを受信している。

名古屋空港飛行研究拠点(愛知県西春日井(にしかすがい)郡豊山(とよやま)町)
高速・高高度の飛行実証を可能とする実験用航空機「飛翔(ひしょう)」を用いた研究開発の拠点であり、日本の飛行実験研究の中核を担う施設。

西日本衛星防災利用研究センター(山口県宇部市)
西日本における衛星データの防災利用等にかかわる拠点として、衛星データの利用・研究を推進する。

上斎原(かみさいばら)スペースガードセンター(岡山県苫田(とまた)郡鏡野町)
地球に接近する小惑星や、地球の軌道上にある使い終わった人工衛星やロケット、その破片などの「スペースデブリ」(宇宙ゴミ)の観測を行っている観測施設。

美星(びせい)スペースガードセンター(岡山県井原市美星町)
地球に接近する小惑星や、地球の軌道上にある使い終わった人工衛星やロケット、その破片などの「スペースデブリ」(宇宙ゴミ)の観測を行っている観測施設。

 ほかにアメリカのワシントンヒューストン、フランスのパリ、タイのバンコクに駐在員事務所が、モスクワに技術調整事務所がある。2018年4月時点での資本金は5442億4977万円、職員数は1519人。

[山本将史 2021年7月16日]

資料 各プロジェクトの進行状況(2021年4月時点)

JAXA発足(2003年10月)以降のプロジェクトを示す。日時は日本時間。

ひまわり6号(MTSAT-1R)
〔打上げ日時・場所〕2005年2月26日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット7号機
〔用途・状況など〕運輸多目的衛星。2015年12月運用終了。


すざく(ASTRO-EⅡ)
〔打上げ日時・場所〕2005年7月10日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕M-Ⅴロケット6号機
〔用途・状況など〕X線天文衛星。2015年9月4日運用終了。


きらり(OICETS)
〔打上げ日時・場所〕2005年8月24日。バイコヌール宇宙基地(カザフスタン
〔打上げロケット〕ドニエプルロケット
〔用途・状況など〕光衛星間通信実験衛星。2009年9月24日運用終了

れいめい(INDEX)
〔打上げ日時・場所〕2005年8月24日。バイコヌール宇宙基地(カザフスタン)
〔打上げロケット〕ドニエプルロケット
〔用途・状況など〕小型高機能科学衛星。運用中

だいち(ALOS)
〔打上げ日時・場所〕2006年1月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット8号機
〔用途・状況など〕陸域観測技術衛星。2011年5月12日運用終了

ひまわり7号(MTSAT-2)
〔打上げ日時・場所〕2006年2月18日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット9号機
〔用途・状況など〕運輸多目的衛星。2017年3月気象ミッションの運用終了

あかり(ASTRO-F)
〔打上げ日時・場所〕2006年2月22日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕M-Ⅴロケット8号機
〔用途・状況など〕赤外線天文衛星。2011年11月24日運用終了

光学2号機
〔打上げ日時・場所〕2006年9月11日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット10号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。2013年12月24日運用終了

ひので(SOLAR-B)
〔打上げ日時・場所〕2006年9月23日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕M-Ⅴロケット7号機
〔用途・状況など〕太陽観測衛星。運用中

大型展開アンテナ・小型部分モデル2(LDREX-2)
〔打上げ日時・場所〕2006年10月14日。ギアナ宇宙センター
〔打上げロケット〕アリアン5ロケット
〔用途・状況など〕大型展開アンテナの実証試験。2006年10月25日運用終了

きく8号(ETS-Ⅷ)
〔打上げ日時・場所〕2006年12月18日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット11号機
〔用途・状況など〕技術試験衛星Ⅷ型。2017年1月10日運用終了

レーダ2号機
〔打上げ日時・場所〕2007年2月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット12号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。2010年10月7日運用終了

光学3号実証機
〔打上げ日時・場所〕2007年2月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット12号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。2013年11月12日運用終了

かぐや(SELENE)
〔打上げ日時・場所〕2007年9月14日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット13号機
〔用途・状況など〕月周回衛星。2009年6月11日運用終了

きずな(WINDS)
〔打上げ日時・場所〕2008年2月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット14号機
〔用途・状況など〕超高速インターネット衛星。2019年2月27日運用終了

日本実験棟「きぼう」船内保管室
〔打上げ日時・場所〕2008年3月11日。NASAケネディ宇宙センター
〔打上げロケット〕スペースシャトル「エンデバー号」
〔用途・状況など〕国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の船内保管室。土井隆雄宇宙飛行士が搭乗し組立てミッションを行う。運用中

日本実験棟「きぼう」船内実験室・ロボットアーム
〔打上げ日時・場所〕2008年6月1日。NASAケネディ宇宙センター
〔打上げロケット〕スペースシャトル「ディスカバリー号
〔用途・状況など〕国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の船内実験室とロボットアーム。星出彰彦宇宙飛行士が搭乗し組立てミッションを行う。運用中

いぶき(GOSAT)
〔打上げ日時・場所〕2009年1月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット15号機
〔用途・状況など〕温室効果ガス観測技術衛星。運用中

小型実証衛星1型(SDS-1)
〔打上げ日時・場所〕2009年1月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット15号機
〔用途・状況など〕技術試験衛星。2010年9月8日運用終了

日本実験棟「きぼう」船外実験プラットフォーム・船外パレット
〔打上げ日時・場所〕2009年7月16日。NASAケネディ宇宙センター
〔打上げロケット〕スペースシャトル「エンデバー号」
〔用途・状況など〕国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の船外実験プラットフォームと船外パレット。ISS長期滞在中の若田光一宇宙飛行士が組立てミッションを行う。運用中

HTV技術実証機(こうのとり1号機)(HTV1)
〔打上げ日時・場所〕2009年9月11日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット試験1号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)の初号機。2009年11月2日運用終了

光学3号機
〔打上げ日時・場所〕2009年11月28日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット16号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。2017年9月15日運用終了

あかつき(PLANET-C)
〔打上げ日時・場所〕2010年5月21日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット17号機
〔用途・状況など〕金星探査機。運用中

IKAROS
〔打上げ日時・場所〕2010年5月21日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット17号機
〔用途・状況など〕小型ソーラー電力セイル実証機。運用中

みちびき(QZS-1)
〔打上げ日時・場所〕2010年9月11日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット18号機
〔用途・状況など〕衛星測位システム(準天頂衛星システム計画の初号機)。運用中

こうのとり2号機(HTV2)
〔打上げ日時・場所〕2011年1月22日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット2号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2011年3月30日運用終了

光学4号機
〔打上げ日時・場所〕2011年9月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット19号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。2018年8月8日運用終了

レーダ3号機
〔打上げ日時・場所〕2011年12月12日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット20号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

しずく(GCOM-W1)
〔打上げ日時・場所〕2012年5月18日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット21号機
〔用途・状況など〕第一期水循環変動観測衛星。運用中

小型実証衛星4型(SDS-4)
〔打上げ日時・場所〕2012年5月18日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット21号機
〔用途・状況など〕技術試験衛星。運用中

こうのとり3号機(HTV3)
〔打上げ日時・場所〕2012年7月21日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット3号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。ISSに搬入後、「きぼう」から軌道へ投入。2012年9月14日運用終了

レーダ4号機
〔打上げ日時・場所〕2013年1月27日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット22号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用状態不明

光学5号実証機
〔打上げ日時・場所〕2013年1月27日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット22号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用状態不明

こうのとり4号機(HTV4)
〔打上げ日時・場所〕2013年8月4日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット4号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。ISSに搬入後、順次「きぼう」から軌道へ投入。2013年9月7日運用終了

ひさき(SPRINT-A)
〔打上げ日時・場所〕2013年9月14日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕イプシロンロケット1号機
〔用途・状況など〕惑星分光観測衛星。運用中

全球降水観測主衛星(GPM)
〔打上げ日時・場所〕2014年2月28日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット23号機
〔用途・状況など〕全球降水観測衛星。運用中

だいち2号(ALOS-2)
〔打上げ日時・場所〕2014年5月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット24号機
〔用途・状況など〕陸域観測技術衛星。運用中

ひまわり8号(Himawari-8)
〔打上げ日時・場所〕2014年10月7日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット25号機
〔用途・状況など〕静止気象衛星。運用中

はやぶさ2(Hayabusa2)
〔打上げ日時・場所〕2014年12月3日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット26号機
〔用途・状況など〕小惑星探査機。2003年5月に打ち上げられた「はやぶさ」の2号機。2020年12月小惑星リュウグウからの採取試料を回収。運用中

レーダ予備機
〔打上げ日時・場所〕2015年2月1日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット27号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

光学5号機
〔打上げ日時・場所〕2015年3月26日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット28号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

こうのとり5号機(HTV5)
〔打上げ日時・場所〕2015年8月19日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット5号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2015年9月30日運用終了

Telstar 12 VANTAGE
〔打上げ日時・場所〕2015年11月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット29号機
〔用途・状況など〕テレサット社(カナダ)の通信放送衛星で、日本初の純粋な商業打上げ。運用中

ひとみ(ASTRO-H)
〔打上げ日時・場所〕2016年2月17日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット30号機
〔用途・状況など〕X線天文衛星。打上げは成功したが、運用失敗。


ひまわり9号(Himawari-9)
〔打上げ日時・場所〕2016年11月2日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット31号機
〔用途・状況など〕静止気象衛星。待機中

こうのとり6号機(HTV6)
〔打上げ日時・場所〕2016年12月9日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット6号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2017年2月6日運用終了

あらせ(ERG)
〔打上げ日時・場所〕2016年12月20日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕イプシロンロケット2号機
〔用途・状況など〕小型ジオスペース探査衛星。運用中

きらめき2号(DSN-2)
〔打上げ日時・場所〕2017年1月24日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット32号機
〔用途・状況など〕Xバンド防衛通信衛星。運用中

レーダ5号機
〔打上げ日時・場所〕2017年3月17日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット33号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

みちびき2号機(QZS-2)
〔打上げ日時・場所〕2017年6月1日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット34号機
〔用途・状況など〕衛星測位システム(準天頂衛星システム計画の2号機)。運用中

みちびき3号機(QZS-3)
〔打上げ日時・場所〕2017年8月19日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット35号機
〔用途・状況など〕衛星測位システム(準天頂衛星システム計画の3号機)。運用中

みちびき4号機(QZS-4)
〔打上げ日時・場所〕2017年10月10日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット36号機
〔用途・状況など〕衛星測位システム(準天頂衛星システム計画の4号機)。運用中

しきさい(GCOM-C)
〔打上げ日時・場所〕2017年12月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット37号機
〔用途・状況など〕気候変動観測衛星。運用中

つばめ(SLATS)
〔打上げ日時・場所〕2017年12月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット37号機
〔用途・状況など〕超低高度衛星技術試験機。2019年10月1日運用終了

高性能小型レーダ衛星(ASNARO-2)
〔打上げ日時・場所〕2018年1月18日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕イプシロンロケット3号機
〔用途・状況など〕小型地球観測衛星シリーズの2号機。運用中

たすき(TRICOM-1R)
〔打上げ日時・場所〕2018年2月3日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕ロケットSS-5205号機
〔用途・状況など〕東京大学大学院工学系研究科が中心となり開発した超小型衛星。2018年8月22日運用終了

光学6号機
〔打上げ日時・場所〕2018年2月27日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット38号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

レーダ6号機
〔打上げ日時・場所〕2018年6月12日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット39号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

こうのとり7号機(HTV7)
〔打上げ日時・場所〕2018年9月23日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット7号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2018年11月11日運用終了

みお(MMO)
〔打上げ日時・場所〕2018年10月20日。ギアナ宇宙センター
〔打上げロケット〕アリアン5型ロケット
〔用途・状況など〕水星磁気圏探査機。欧州宇宙機関(ESA)担当の水星表面探査機(MPO:Mercury Planetary Orbiter)と組んで水星の総合的な観測を行う日欧協力の大型ミッション(国際水星探査計画「BepiColombo」(ベピコロンボ))を構成する。運用中

いぶき2号機(GOSAT-2)
〔打上げ日時・場所〕2018年10月29日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット40号機
〔用途・状況など〕温室効果ガス観測技術衛星。運用中

革新的衛星技術実証1号機(RAPIS-1)
〔打上げ日時・場所〕2019年1月18日。内之浦宇宙空間観測所
〔打上げロケット〕イプシロンロケット4号機
〔用途・状況など〕JAXAが民間企業や大学などが開発した機器や部品、超小型衛星、キューブサットに宇宙実証の機会を提供する「革新的衛星技術実証プログラム」の1号機。運用中

こうのとり8号機(HTV8)
〔打上げ日時・場所〕2019年9月25日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット8号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2019年11月3日運用終了

光学7号機
〔打上げ日時・場所〕2020年2月9日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット41号機
〔用途・状況など〕情報収集衛星。運用中

こうのとり9号機(HTV9)
〔打上げ日時・場所〕2020年5月21日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡBロケット9号機
〔用途・状況など〕宇宙ステーション補給機(HTV)。2020年8月20日運用終了

Hope(ホープ)
〔打上げ日時・場所〕2020年7月20日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット42号機
〔用途・状況など〕アラブ首長国連邦が開発した火星探査機。運用中

光データ中継衛星
〔打上げ日時・場所〕2020年11月29日。種子島宇宙センター
〔打上げロケット〕H-ⅡAロケット43号機
〔用途・状況など〕JAXAが開発中の「光衛星間通信システム」(LUCAS:Laser Utilizing Communication System)を構成する衛星。運用中

『宇宙航空研究開発機構編『JAXA長期ビジョン JAXA2025――20年後の日本の宇宙と航空』(2005・丸善プラネット)』『宇宙航空研究開発機構産業連携センター著『日本の宇宙産業』VOL.1~3(2010~2012・日経BPコンサルティング)』『宇宙航空研究開発機構著『宇宙に挑むJAXAの仕事術』(2014・日本能率協会マネジメントセンター)』『渡辺勝巳著『完全図解・宇宙手帳――世界の宇宙開発活動「全記録」』(講談社・ブルーバックス)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宇宙航空研究開発機構」の意味・わかりやすい解説

宇宙航空研究開発機構
うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう
Japan Aerospace Exploration Agency; JAXA

日本の宇宙科学技術の研究・開発を行なう独立行政法人。宇宙科学技術,航空科学技術の発展と宇宙の開発,利用の促進をはかることを目的とする。宇宙航空研究開発機構法により設置。それまで独自に宇宙航空事業の研究開発を行なってきた,宇宙科学研究所航空宇宙技術研究所宇宙開発事業団を統合して 2003年に発足した。大学との宇宙科学の共同研究,宇宙科学技術,航空科学技術の基礎研究から開発までを一貫して行ない,人工衛星などの打ち上げなどを行なっている。

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百科事典マイペディア 「宇宙航空研究開発機構」の意味・わかりやすい解説

宇宙航空研究開発機構【うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう】

日本の宇宙開発政策を担う総務省,文部科学省所管の独立行政法人。英語名Japan Aerospace eXploration Agency の頭文字をとってJAXA (ジャクサ)と呼ばれる。2003年10月1日付けで日本の宇宙開発3機関(文部科学省宇宙科学研究所,航空宇宙技術研究所,宇宙開発事業団)が統合されてできた。同法人格としては最大規模の組織である。総合研究大学院大学に属している。
→関連項目はやぶさ

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知恵蔵 「宇宙航空研究開発機構」の解説

宇宙航空研究開発機構

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