TTT曲線(読み)ティーティーティーきょくせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「TTT曲線」の意味・わかりやすい解説

TTT曲線
ティーティーティーきょくせん

恒温変態曲線,等温変態曲線またはS曲線ともいう。 TTTは temperature (温度) ,time (時間) および transformation (変態) の頭文字。 TTT曲線は過冷され過飽和になった材料組織を,ある温度に保持したときの経時変化 (特にその組織変化の開始と終結の時間) を温度-時間図に記入したもので,特に鉄鋼材料について種々の研究がなされている。炭素鋼ではその形がS字型になることからS曲線とも呼ばれる。 CCT曲線とともに鋼の熱処理の重要な資料とされる。合金鋼では添加元素によって,TTT曲線の形状および位置が変化する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のTTT曲線の言及

【相変態】より

…この図は,多くの場合,非平衡相に関する状態図であり,実用的には熱処理作業に必要な保持温度,時間,冷却速度をこの図から知ることができる。(1)等温変態曲線 TTT(time‐temperature‐transformation)曲線とも呼ばれる。鋼をオーステナイト化し,A1変態点(共析変態点)以下の適当な温度に急冷し,この温度に保持した場合の変態の進行状況を変態温度と時間により示した図である。…

※「TTT曲線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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