WHO方式癌疼痛治療法(読み)ダブリュエイチオーほうしきがんとうつうちりょうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「WHO方式癌疼痛治療法」の意味・わかりやすい解説

WHO方式癌疼痛治療法
ダブリュエイチオーほうしきがんとうつうちりょうほう

患者疼痛をやわらげるための治療法。 1986年,WHOが発表した指針に基づくもので,使用する薬剤は非麻薬系鎮痛剤 (アスピリンなど) ,弱作用麻薬 (コデイン) ,強作用麻薬 (モルヒネ) 。治療の基本方針は,(1) なるべく簡単な方法で投与する (経口薬坐薬注射の順に選択) ,(2) 少量から開始し,少しずつ増量して痛みの消失に必要な量に達する,(3) まず,非麻薬系鎮痛剤から始め,効力にしたがって弱作用麻薬,強作用麻薬と段階的に薬を変えていく,(4) 投与は時刻を決めて規則正しく行う,など。どのような患者にも対応でき,また,いかなる地域のそれぞれの科の医師でも実施できる利点があり,しかも有効率の高い方法として普及しはじめている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む