最新 地学事典 「X線異常分散」の解説
エックスせんいじょうぶんさん
X線異常分散
anomalous X-ray scattering
原子のX線に対する散乱能は,X線のエネルギーがその原子の吸収端エネルギーに近いときに大きく変化する。この事象が異常分散である。これに伴う散乱を異常散乱と呼ぶ。原子散乱因子f0は,原子内の電子を自由電子として記述されるが,実際には電子は束縛を受けており,吸収端近傍では,異常分散の影響により原子散乱因子の補正が必要となる。吸収端近傍での原子散乱因子は異常分散項を用いて,f = f0 + f’ + if’’ と表現される。
執筆者:栗林 貴弘
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

