日本大百科全書(ニッポニカ) 「アヤメカサゴ」の意味・わかりやすい解説
アヤメカサゴ
あやめかさご / 文目笠子
yellowbarred red rockfish
[学] Sebastiscus albofasciatus
硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。千葉県と新潟県以南の日本各地および東シナ海、朝鮮半島南部、香港(ホンコン)の沿岸海域に分布する。全長25センチメートルに達する。一見カサゴに似るが、眼窩(がんか)の下縁に1棘(きょく)があること、胸びれ条は通常17本であること、体側に黄色みがかった虫食い状の斑紋(はんもん)があることなどで区別される。水深30~100メートルの岩礁域にすみ、延縄(はえなわ)、釣りで漁獲される。春先に仔魚(しぎょ)を産む。煮つけ、塩焼き、照り焼き、から揚げなどにするが、味はカサゴより劣る。
[尼岡邦夫]