海水と同様の組成をもち、各成分の比率や濃度もこれに近似するように調製された塩類溶液をいう。海産動物の飼育や、発生学、生理学などの実験に用いる。海産無脊椎(むせきつい)動物の多くは海水に近似したイオン組成、浸透圧、水素イオン濃度(pH)の体液をもっているので、これらの動物から摘出した器官、組織を扱うための生理的塩類溶液としても用いられる。しかし、海水には人工海水に比べなお多くの微量成分があり、これが必要である場合には代用できない。一方、人工海水は海水に比べ成分比率などを比較的自由に変えることができるので、あるイオンの生理的効果を調べる研究などには便利である。人工海水を調製するには、あらかじめ海水と等浸透圧濃度の各塩類溶液をつくり、これらを適当に混合する方法と、純水に適量の各塩類を溶かし込む方法とがある。
[馬場昭次]
東日本大震災を受け2011年6月に成立した津波対策推進法で、故事「稲むらの火」にちなみ、11月5日と定めた。江戸時代の1854年11月5日(旧暦)、安政南海地震で大津波が発生。現在の和歌山県広川町で...