民族衛生学(読み)みんぞくえいせいがく(その他表記)racial hygiene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民族衛生学」の意味・わかりやすい解説

民族衛生学
みんぞくえいせいがく
racial hygiene

人種衛生学ともいう。民族を対象単位とする衛生学で,応用医学の一部門。結核,性感染症,アルコール依存症など,民族の衰亡にいたる危険のある疾病現象をとらえて対策を考え,遺伝性疾患の予防と撲滅,また,精神障害,犯罪などの絶滅を期するほか,人口調節など,民族の保全,充実を研究する。ナチス・ドイツはゲルマン民族優位を維持,増強する一手段として,民族衛生学の強化を試みたが,現代では,民族特性を人間的事実の1つと認めたうえで,広義の人類福祉の充実のために,あらためて再認識されつつある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む