蝶形骨(読み)ちょうけいこつ(英語表記)sphenoid bone

精選版 日本国語大辞典 「蝶形骨」の意味・読み・例文・類語

ちょうけい‐こつ テフケイ‥【蝶形骨】

〘名〙 脊椎動物頭蓋に、軟骨性に発生し、眼の付近から頭蓋底中央までにある骨。通常六個から成り、形が蝶に似ているところからいう。胡蝶骨

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デジタル大辞泉 「蝶形骨」の意味・読み・例文・類語

ちょうけい‐こつ〔テフケイ‐〕【×蝶形骨】

頭蓋底とうがいていの中央にあり、眼窩がんか後壁をなす、蝶の形をした骨。楔状骨けつじょうこつ胡蝶骨こちょうこつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蝶形骨」の意味・わかりやすい解説

蝶形骨
ちょうけいこつ
sphenoid bone

頭蓋底中央部,鼻腔の後上方にある骨。チョウが羽を広げたような形をしており,その中央に下垂体窩がある。幼年期までは体部,翼部,翼状突起などに分離しているが,成長するにつれて癒合して単一の骨となる。

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世界大百科事典(旧版)内の蝶形骨の言及

【頭骨】より

…軟骨頭蓋に由来する一次骨は脳腔の側面,底部および後部の付近に局在し,四つの領域に区分することができる。すなわち,眼窩(がんか)側頭部には4種6個の骨(哺乳類では合一して蝶形骨と篩骨(しこつ)の一部になる),耳の迷路部には5種,両側で10個の骨(哺乳類では岩骨になり,ヒトではこれが皮骨の鱗状骨と合して側頭骨になる),篩骨部には2種3個の骨(哺乳類では篩骨の大半になる),後頭部では脊髄の出口(大後頭孔)を取り囲む3種4個の骨(哺乳類では後頭骨になる)のほか,耳小骨が1種2個(哺乳類では3種6個),以上合計15種25個(哺乳類では7種11個)の軟骨性骨が分化する。軟骨魚類では脳は軟骨頭蓋で完全に覆われているのに対し,硬骨魚類以上では脳の天井,つまり頭頂部は前頭骨,頭頂骨,後頭頂骨など(哺乳類では3種5~6個)の皮骨に覆われる。…

※「蝶形骨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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