赴戦湖(読み)ふせんこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「赴戦湖」の意味・わかりやすい解説

赴戦湖
ふせんこ / プチョンホ

北朝鮮、咸鏡(かんきょう)南道赴戦郡にある人工湖。貯水面積23.12平方キロメートル、貯水量4億6470万立方メートル。満水時の深度72.7メートル。鴨緑江(おうりょくこう)の支流赴戦江の上流、赴戦郡漢垈里(ハンデリ)において堰堤(えんてい)を築き貯水した湖である。取入口から延長2634メートルの隧道(ずいどう)をつくり、赴戦嶺(れい)を貫通させ、日本海へ注ぐ城川江の支流の永松川上流の山腹水槽に送り、4条の水圧鉄管を通じて松興里の発電所に送水している。

[魚 塘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の赴戦湖の言及

【赴戦江】より

…蓋馬(かいま)高原の遮日峰(2506m)等から発し,高原上の緩斜面を北流,いったん長津江と合流したのち,新乫坡鎮付近で主流に合する。1929年,標高1200mの地点にダムが建設され,面積約24km2の広大な赴戦湖が生成した。湖水は27.5kmのトンネルを通じて咸鏡山脈南麓の城川江に落とされ,赴戦江発電所の20万kWの発電機を動かすことになった。…

※「赴戦湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android