か・カ(読み)か

精選版 日本国語大辞典 「か・カ」の意味・読み・例文・類語

か【か・カ】

〘名〙 五十音図の第二行第一段(カ行ア段)に置かれ、五十音順で第六位のかな。いろは順では、第十四位で、「わ」の次、「よ」の前に位置する。現代標準語の音韻では、軟口蓋の無声破裂音 k と母音 a との結合した音節 ka にあたり、これを清音の「か」という。これに対して、「か」に濁点をつけた「が」は、軟口蓋の有声破裂音 g の結合した音節 ga に用いられるが、語頭以外において ga の代わりに現われる、軟口蓋の通鼻破裂音 ŋ の結合した音節 ŋa にも用いられる。すなわち「が」は、ga と ŋa の二種の音節に用いられる。ga ŋa を合わせて「か」の濁音といい、特に ŋa について鼻濁音の「が」という。鼻濁音の「が」を特に示す必要があるときは、濁点を一点にし、または半濁点゜を用いることがある。ga と ŋa は、概略に見て相補う分布を示し、意味の違いには全く関係がないので、音韻論上これを二種のものとは見ないこともできる。「か」の字形は「加」の草体、「カ」の字形は「加」の左部に基づく。ローマ字では、清音に ka を、濁音に ga をあてる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android