さっせえ(読み)サッセエ

デジタル大辞泉 「さっせえ」の意味・読み・例文・類語

さっせえ

尊敬助動詞さっしゃる」の命令形「さっしゃれ」の音変化。「さっせい」とも》軽い尊敬を含んだ命令を表す。…なさい。→さっし
「車をもちっと入れさっせえ」〈洒・錦之裏

さっせえ

《動詞「さっしゃる」の命令形「さっしゃれ」の音変化。「さっせい」とも》しなさい。なさい。→さっし
お茶のしたくを―よ」〈滑・浮世風呂・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さっせえ」の意味・読み・例文・類語

さっせえ

(「さっしゃる」の命令形「さっしゃれ」の変化したもの。「さっせい」とも) 近世江戸の庶民語。対等または対等に近い下位のものに用いる尊敬の意をもった命令を表わす。親愛感情を伴って用いることが多い。
[1] (助動詞「さっしゃれ」から) …なさい。さっし。
咄本・無事志有意(1798)妙薬「此くすりをのませて見さっせへ」
[2] (動詞「さっしゃれ」から) しなさい。なさい。さっし。
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「コレコレ喜代や。おのしはの、お茶の支度をさっせへよ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android