支度(読み)シタク

デジタル大辞泉 「支度」の意味・読み・例文・類語

し‐たく【支度/仕度】

[名](スル)
予定されている物事を実行するのに必要なものをそろえること。準備用意。「出張の―に追われる」「夕食を―する」
外出するために身なりを整えること。身じたく。「出かけるから早く―しなさい」
食事をすること。
空腹となりたるに、―せんとこの茶屋にはいれば」〈滑・膝栗毛・七〉
[類語]準備用意備える整備設ける備え設け手配手配り手回し手筈てはず手当て段取りぜん立て道具立て下拵したごしら下準備態勢

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「支度」の意味・読み・例文・類語

し‐たく【支度・仕度】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 計り数えること。計算すること。見積もりすること。
    1. [初出の実例]「自今以後、収於大蔵、而支度年、分充民部也」(出典:続日本紀‐慶雲三年(706)閏正月戊午)
    2. [その他の文献]〔北周書‐王悦伝〕
  3. ( ━する ) あらかじめ計画を立てること。心づもり。思わく。心じたく。
    1. [初出の実例]「石つくりの御子は、心のしたくある人にて」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「かの物は、そのことにつかはんと、したくしおもひける程に」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)九)
  4. ( ━する ) 予定、計画などに従って、その準備をすること。用意。
    1. [初出の実例]「其の家に行て門を押せば、男支度したる事なれば、行て門を開くるままに」(出典:今昔物語集(1120頃か)二九)
    2. 「おやもう御荷物の仕度(シタク)をなすったんですか」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉友達)
  5. ( ━する ) 服装をととのえること。きちんとした服装に改めること。身じたく。
    1. [初出の実例]「人に被見知じと被思食ける御支度(シタク)に、御還俗の体に成せ給ければ」(出典:太平記(14C後)五)
    2. 「旅の装束(シタク)を整へ」(出典:狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉三)
  6. ( ━する ) 食事をすること。
    1. [初出の実例]「平でも壺でも此方したくよふござると立あがる」(出典:浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)上)
    2. 「万年屋にて支度(シタク)せんと、腰をかける」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初)
  7. 嫁入りのために整える道具類など。嫁入り道具。また、支度金。
    1. [初出の実例]「仲人はかぶれる程の支度見せ」(出典:雑俳・口よせ草(1736))

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普及版 字通 「支度」の読み・字形・画数・意味

【支度】したく

計る。

字通「支」の項目を見る

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